リーガ4節 ビジャレアルとアラベス 〜見えてきた形〜
ビジャレアルにとってはバルサに大敗した試合から、リアクションが大事になるホームゲーム。
前半は重たく良くない雰囲気が流れるもの勝ち越し、後半はチームとして今後の可能性を感じるゲームだった。
格下と目されるチームには、内容悪くとも勝ち切っている所は純粋に評価できる。
あとは可能性を感じた後半の形を磨き、バルサの様な強豪にどこまでやれるか。
では感想。
アセンホ
マリオ・ガスパール、ラウール・アルビオル、パウ・トーレス、エストゥピニャン
イボーラ、トリゲロス、パレホ
ジェラール・モレーノ、パコ・アルカセル、モイ・ゴメス
ナバーロ、ラグアルディア、レジューヌ、ドゥアルテ
デイヴェルソン、ルカス・ペレス
前半
〜10分
ビジャレアルのビルドアップはCBが大きく開き、イボーラを落としてパレホ、トリゲロスも低めの位置でSBの2人を上げていき、サイドハーフのジェラール、モイ・ゴメスが中に入ってボールを引き出す。
失った後の強度を意識して前にボールを運んで裏を伺い、奪われたチェイスするという縦の意識が強い少しビジャレアルっぽくないスタイル。
アラベスはマチンが監督だけど442でシンプルな形。前線からプレスをかけていき、中盤も連動して押し上げる。
〜20分
アラベスのプレスは前への意識が強く、後ろのビルドアップに重たさがあるビジャレアルにハマる。
重たさ、というととにかく重心が低い。
CBが開いて、中盤が降りてサイドバックを上げるけど、選手の距離感が遠くて繋がらない。
レーンの被り、裏抜け一辺倒の攻撃。
そんなビジャレアルのビルドアップを、特にアルビオルの所で何度か引っ掛け、カウンターを仕掛けられそうだったけどキープと展開ができないアラベス。
〜30分
重たい雰囲気を打開しつつあるビジャレアル、何が良いかというとトリゲロスの角度の付け方。
縦に引き出すのではなく、斜めに走って角度を付けたパスコースを作る。
27分のシーン、動きが出てきたことで生まれたパウ→パコ→モイ→ジェラールの流れでフィニッシュまで持ち込む。
受けに落ちたパコに対し連動したモイ、ジェラール。この速い展開がエメリのやりたい形だと思う。
〜45分
パウ・トーレス、トリゲロスが角度を付けてどんどん良い回しをし始める。
ハマってないのはイボーラ、マリオ。
どちらも裏一辺倒でリズムを崩してる。この2人は後半で一気に良くなるので、前半の動きは恐らく監督の指示だと思う。
ビジャレアルはリズムが良くなってきた所、アラベスは点こそ取れているけど攻撃の形が見えないまま前半終わり。どちらもミスが多い。
後半
〜10分
アルビオルがボールを持った時にパレホが抜けてオトリとなる動きをしたのに、一緒に裏抜けを狙ったマリオ。そしてそこに無理やりロングボールを蹴ったアルビオル。それに対しパレホが怒ってコーチング。
この辺りから変わり始める。
52分あたりのシーンは、良い傾向。
〜20分
右はジェラールが張りながら、トリゲロスが中にいてマリオが斜めの抜ける動きで変化を付ける。
左はパレホが外の低い位置に開き、エストゥピニャンが高い位置から裏を狙ってモイ・ゴメスが中で受ける。
真ん中にはイボーラが構え、大外を意識したロングレンジのパスを出し始める。
もうこうなってくるとアラベスはまるでプレスがハマらない。追いかけても外され、足が止まってどんどんビジャレアルはリズムが良くなっていく。
そんな中で生まれたパコの2点目はいい流れ象徴だと思う。
〜45分
2点差となり、久保が入ってきたりしたけど選手交代を多くしたビジャレアルは形がよくわからなくなる。
感想
ビジャレアル、前半こそ怪しかったけど後半はかなり兆しを見せてきたと思う。
パコ、モイ、ジェラール、トリゲロス、パレホ、イボーラ、マリオ、パウ。この辺りはイメージを共有化し始めて、どんどんパスが繋がっていった。
スペイン人の基礎技術の高さをまざまざと見せつけられた、久保のライバルは相当強力だ。
次はアトレティコ戦、エメリのことなので変にいじってきそうだけど、この試合後半の形を見せてくれれば面白い試合ができると思う。
おしまい。